いぬかん☆サイト

妖怪と狼に熱のいぬかんのサイトです。 主に一次創作イラストを掲示しています。今は神使とか式神に執着してます。 どうぞなにとぞよろしくです。一次創作に関してはカテゴリから、『漫画』を見ればなんとなくわかります。 投稿が多く見づらくてすみません。

自作小説の大まかな話の流れ投稿【エセ推理小説】24 

今回は長めです。
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「絵本も読んでもらったし、ゆうりんも元気になったし。そろそろ帰ろうかなぁ。」
 衣服のシワを正し、愛は愛嬌たっぷりに微笑んだ。
「夜更かしは体に悪いんだっけ。あなたも寝た方がいいわ、ほら、背とか伸びなくなっちゃうかも。」
「それは困っちゃう!あ、そうだ!お義父さまには会えたかしら?」
 くすくす笑い合っていた彼女は思い出したとさらに顔を輝かせる。
「えっと、寝ていたみたいで返事がなかったの。」
「そうなの?なら、朝方にもう一回尋ねるとよくてよ。お年寄りは早起きだって言っていたから。」
「今度こそおやすみなさい。」塩っぽい頬を擦りながら別れを告げた。
「ねえ。もし明日になったらいなくなっちゃうんだよね?」   
 今寝ちゃったら推理ごっこ、できそうにないな。残念そうに呟いた愛になんとも言えぬ気持ちになる。館に囚われた少女にとって同年代の他人と行き会うことは奇跡だ。来客と遊びたい、これを逃したら二度と生き会えないかもしれない。
 可哀想だ。
「愛ちゃんが謎を出してそれを私が解く、なんてどう?それなら簡単に出来そう。」
「うんっ!とびっきりの謎、考えておくわ!―とぅるばさんの活躍してる姿が私は一番好きっ!」
 ハグをされどきりとした反面、人助けをしたという幸福な気持ちになる。同年代の子にここまで好意を向けられたことがなかった。
(わたし、いまのとこ、何もしてあげれないんだけど…)

 雨粒が窓ガラスを叩いている。時折強風で建物が軋んだ。嵐は増して威力を増している?
 前線の発達により局地的な大雨が予測されると、ニュースは告げていた。近年の気象は例外続きで全国の至る所で災害が起きている。ついこの間だって何時間もバケツをひっくり返したような豪雨に見舞われて被害が出た町をテレビで目にしたのだ。
 件の脅威的な雨雲が頭上で暴れまくっているのも不思議ではないのである。
(そろそろ夜が明けるかも。時計がないと落ち着かないわ。曇って月の位置すら分からないし、勝代さんや為成さんは時計を所持しているかな?)
 えらく遅く時が進んでいるような、掴みどころのないもやもやした感覚に焦燥する。雨が止まなくとも日が昇れば外は当然明るくなる。期待を裏切るように無明長夜の闇がカーテンの隙間から覗いていた。
 どたどたと下品に走る足音がする。コマだろうか?それとも―。
 嫌な予感が外れるのを祈りながら指を絡める。祈る仕草に顎を乗せて、目を閉じる。眠っていない弊害か頭がくらくらしていた。
「塔婆さんっ!」
 忙しくなくノックが続き、付き人は同じく疲労が溜まった足取りでよれよれとドアを開ける。髪を乱れさせ、息を荒くした見覚えのある女性が立っていた。この世の終わりを目の当たりにした形相で。
「また何かありました?…友里恵さん。」
 唇を震わせ彼女は絞り出すように言葉を発する。
「死んでいるの…お父様が…ああ、どうして…」友里恵がことさら血の気を失せさせ、崩れ堕ちた。ユウはゾクゾクと足からとても冷たい風があがってくるのを、耐えられず馬場の後ろへ隠れた。
 あの沈黙は…。
「第一発見者は」
「わたしよ…わたしは、殺していない…殺す動機がない!」
 おっとりとした印象の彼女の鋭い叫喚は有無を言わせない気迫があった。頭の中がぐちゃぐちゃにかき混ぜられる、奇妙な感覚に吐き気を催した。
「お、おちついて。…私たちは断罪人ではありません…ただの…」
 幼い手が女性の肩をさする。摩訶不思議な光景だとユウは他人事に思う。大人は毅然としている熟成した生きものだとばかり、泣いたり喚いたり、そんなことはしない生物だと教えられていた。
 大人が教えてくれる事柄は嘘っぱちだ。

 家政婦は居合わせておらず、男衆(とはいっても二人だけだ)が集っていた。取り乱した様子はなく淡々としている。
「こんばんは。友里恵が迷惑をかけたみたいだね。謝るよ。」
 外連が申し訳なさそうな笑みを浮かべる。客室でさめざめと泣いていた姉は恥ずかしいと俯いてしまった。
「いえ、家族の人が亡くなってしまったら誰だって取り乱すと思う。ねえ。馬場?」
「はい。その通りです。」
 優しいんだね、二人は。少年はポツリと呟いてから、ドアを開けた。
 血なまぐささはない、使い古された部屋の堅い空気だ。惨劇とは無縁の静けさに胸を撫でおろした。
 こじんまりとした室内の年季のあるベッド。その上で老人が眠っている。
「お嬢ちゃん、あんたは来なくてもよかったんだ。嫌ならさ、部屋に戻ってもいいんだ。」
 そうなんだろう。本来なら呼ばれずに夜をこしていたのだろう。友里恵の来訪がなければ客間でナーバスに浸っていたはずだ。
「ここまで来てしまったのなら、立ち会うしかないんじゃない?」
 ノックした時には亡くなっていたのかもしれない。或いは苦しんでいたのかもしれない。だからといえ責任や罪を問われるのはお門違いである。千里眼や超人的な視点を持ちえていたなら断罪できるのだろう。否、人という生き物は完璧ではないのだ。
「老衰だろうな。」
 ハンティングトロフィーを自慢していた時とうってかわり羅漢は惰性だった。
「そうだといいですわね。」と会話を締め切ったユウに対し、馬場は「友里恵さんが見つけた時には、お亡くなりに?」
(ちょっと、なにおっぱじめてるのよ!)
「ええ。お父様…はよく眠れないと訴えていました。老人は精神が不安定になりやすいと、本に載っておりましたし…夜中になると、お父様のご様子をお伺いするのが日課でした。眠れなければ眠くなるまでお話をする。寝ているようなら、そのまま退室する。そういう決まりでした。」
 泣きやんだ彼女はとつとつと語りだす。―祖父も眠れない夜はあるのだろうか?
「いつものように部屋にいくと…」
 摩耗家の長は死んでいた。ベッドの上で、心臓を止めていた。
「絶対老衰じゃないかしら?争った形跡も、それらしき痕跡もないし。」
「摩耗様は、結構なお歳、でしたし…」と馬場が挙動不審に付け加える。彼もあの場面を思い出しているのだろうか?
「あー困ったなぁ。オレたち、全然そういう話ししてなかったから。」
 髪の毛をくしゃくしゃにして溜息をついた。相続問題というやつか?
「お父様…あんなに元気でいらしたのに…」
 話しを聞きつけたラカンとケレンが老人を見下ろしている。
「なおさら町へいくべきよ。」
「そうしたい所だけれど、僕らは戸籍に載っているかも怪しいんだ。まず町がそれを認めてくれないと思う。」
 男は血染みもなく安らかに息を引き取っている。眠っているのだと見違えるほどだ。
 血の海をみた後ならこちらの方が数倍マシである。死者への冒涜だろうけれど、いくらかリラックスしている。この慣れも今日限りにして欲しいものだ。 
 現時点では女子供へはなるべく内密にしたいという。彼らは次期に摩耗家を担うべき役目を負っているのを自覚しているのだろう。
「未開の部族が現われるぐらい驚かれるだろうな。ははっ笑っちゃうよ。…だから、俺らで葬式をする。簡単な弔いになるだろうけれどね。」
 家主は死に目が近いと悟っていた。どうせ死ぬのなら無茶な願いを叶えて欲しかったのだろうか?外連は彼を純粋な人と例えた。悪意もなく、好奇心だけで文豪の孫へ推理ゲームを果たすなど。
 そうだ。久しぶりに生き生きとしていると独白した。無味無臭な毎日を持て余した老いぼれは久しく抱いた情熱を無下にしたくはなかった。
 これは先の短いわたくしに神がくださった最高の祝福なのです―。
(いくらなんでもこんな、死んだら。)
 祝福を寿ぐどころか約束を破棄することもできないではないか。
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つづく。
やっと主人公ユウが後戻り出来なくなるとこまでなんとか書いたぞー!今回は詳細まで描写(?)できたら多分小説家になろうにはあまり変わらない状態で投稿すると思う。
完結まではかけているのですが、そこまでが虫食いだらけなので、その埋める作業が進まない……。
書くのが楽しいってとこは、じゃんじゃん書けるのに、その他はまっーたく集中力が持続しないんです(笑)わがままですかね(笑)
それに加えて近頃なんだか小説を書くことに自信を失っているいぬかんです。
小説を書くのが楽しいともっと上手くなってやろうとか、見てもらいたいとか、欲が出て来てしまったみたいです。そしたら急に客観的になった?のか、自信がなくなったのです。
でもエタるのはやですから、書ききってやりますよ。
ではまた🏃

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