いぬかん☆サイト

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自作小説の大まかな話の流れ投稿【エセ推理小説】22 

主人公塔婆ユウが推理できないのにインチキな推理をしようとする小説です。
流血不愉快な台詞があるかもしれません🙇

短い?普通?


「収穫は…?」
「かんばしくない。」気まずそうにうつむいた世話人にやるせなさをぶつけそうになりこらえた。かわりに深いため息をつき、ソファに腰を下ろす。風が吹いている。どこかで隙間が音を立てて沈黙を際立たせる。寒い、我に返ると体は凍えていた。
「灯台守は嵐に遭遇したのよね?」
「ええ…。」
「長い嵐に?」
「それは…手記通りなら、とてつもない嵐に遭遇したとだけ…。」
「こんなの。聞いてない。天気予報では通り雨だってことだけ、この嵐は灯台守を殺した嵐とおんなじだわ。」
「あれは冗談ですよ。喩えです。」
 乾いた笑いを零し馬場は大げさにおどけてみせた。
「人は心が弱っていると…全てマイナスに捉えてしまうものです、だから、その、」
「お気遣いありがとう。きっと眠れてないから…少しだけ仮眠をとらせてもらう。そのソファ、使ってもいい?」

 うとうととしていると、ドアノブかゆっくりと回転した。はっと身を起し、馬場へ目配せをする。
「だ、誰ですか?」言い終わるや否や、愛が
「一人が寂しくて。」
 そう言って部屋に滑り込んできた。
「友里恵が寝込んで誰も相手してくれないし…。」野見山の死を伝えに来た友里恵。彼女はショッキングな出来事ゆえ部屋に閉じこもってしまっていた。とはいうが彼らは基本部屋から出ない気質なのは一晩にして判明している。犯人すら気にせず出歩いているのは愛だけだ。
 鈍感なのか気が強いのかはさておき、そんな彼女はしょげくれている。摩耗一族も少なからず暗鬱とした雰囲気に包まれているのだろう。
 もちろんユウだって落ち込んでいる。
「絵本を読んで欲しいの。」
 絵本?心の中の怪物が愛から本をひったくり、ビリビリに破壊し尽くした。けれど眼前には絵本を抱え一回り小さくなった少女がいる。
「いいよ。読んであげる。」
  現実の掌が優しく―力なく、紙を包み込む。
「ありがとう!ゆうりん大好きっ!」
 無邪気な抱擁に思考を放棄した。二人でソファに腰かけ、ふるちゃけた絵本を開く。文字も、絵も。幼児向けなはずなのに。何一つ理解できない。機械みたいに文字を朗読し、話を進める。
(そう。これが私のホントの姿。何一つ理解できず、機械みたいに文字を朗読し、話を進める。役立たずなんだよ。)
 目頭が熱くなり、唇が震える。涙が零れないように必死に瞬きするも、肝心の声が詰まってしまった。
「ゆうりん?」
「ごめんね。ちょっとね…。」
「ねえ、話してみてよ。ゆうりん。きっと、頭に違うオハナシがあるから絵本のオハナシが読めないの。話してみて。ゆうりんのオハナシ。」
「…。」
 つぶらな瞳がこちらをとらえて、奇異の目で見られる。敵わない。観念して、ユウは口を開いた。
 
つづく〜!
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