2018/06/08

自作小説の大まかな話の流れ投稿【エセ推理小説】21

主人公塔婆ユウが推理できないのにインチキな推理をしようとする小説です。
流血不愉快な台詞があるかもしれません🙇

今回も短めです( ˙-˙ )


「では、ナイフなど刃物の所持は?」
 部屋の隅に置かれている荷物は薄っぺらいものであった。
「いいや。キャンプ場に置いてきてしまったよ。」野見山と同様、必要最低限以下の物しかナップザックへしまえなかった?
「そうですか。」
「聞きたいのはそれだけかい?」
「不審な物音はしませんでしたか?」
「ああ、勝代とかおるの喧嘩する声がして、しばらくしたら、ちょっと物が倒れる音がしたなぁ…。家政婦さんがやってきた、少し後だ。」
初の証言に内心ガッツポーズをとった。
「走ってく音がした、でも誰だかは分からないんだ。あの時ドアを開ければよかったって後悔してる。」
 勝代にしてはどっしりとした足音だった、と彼は言う。そのような足音がしたら1階にも響き渡るに違いない。もし仮眠をとっている間に殺害されたなら気づきやしないだれうが…。
「疲れていたし、ぼんやりしていたから。宛にしないでくれ。もういいかな?」
「ええ。いきなり訪ねて申し訳ありませんでした。」
 礼を言い、部屋を出ていく折、彼はなんのつもりか引き留めた。
「君は…怖くないのかい?こんなことが起きて、よく普通にしていられる。」
 怖くない?怖いに決まってる。名指しされ探偵役を買わされて、「探偵の真似後」を強いられているぐらいには。
「普通にしていられるものですか。」
 苦汁をなめる返答に為成は後悔した。「すまない…。」
「あなたは?」   
「そうだね…キャンプの人たちがどうしているか心配だけれども、一番は…かおるが亡くなってしまって…頭の中がぐちゃぐちゃだ。」
額に手を押し付け彼は嘆息する。
「心中お察ししますわ。……なんて、言っても不謹慎にしかならないでしょうけれど。」
「ははっ年下の君に言われるなんて、夢にも思わなかった。」
◆◆◆◆◆
 勢いよくドアが迫り、寸でのところで止まった。眼前にはおぞましい顔をした鬼女がネグリジェ姿で立ちはだかっているではないか。
「あ、あの、ただいま聞き取り調査中でして……」 
「…ノーコメント。なーんにも話したくない。犯人候補なんでしょ?あたしは。」
涙で頬を腫らし、勝代は荒々しく手でぬぐった。荷物が床に散らばり、自暴自棄に陥っていると物語る。
「…一つお伺いしたことがある。…野見山さんは、あなたと口論になった時―失礼、あなたが訪ねた時、部屋でくつろいでいた?」
「ええ、あの子はアウトドア用品を置いてきたことを不安がってた。結構高かったんだから。そういう訳で気にかけてたワケじゃないんだろうけどさ。お譲さまだからね。かおるは。」
鼻水をすすり、彼女は息を荒げながらドアノブに手をかけた。
「もうやめて。これ以上」
「何かあったの?」
「うるさいクソガギ!っ」ぴしゃりとドアが閉まり、背筋に悪寒が走った。
探偵や刑事はストレスフルな職業であると実感する。不健康で苦痛な職業は今の世にありふれていると父はぼやいていたけれども、このまま叶うことなら未成年でいたいものだ。そんなか弱い少女がストレスに身を削っているとなると運命の神様は意地悪い性分みたいである。
 
つづく!!

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