2017/06/15

自作小説の大まかな話の流れ投稿【エセ推理小説】3

投稿しました。

 母親が美味しそうな夜食をこさえてリビングにやって来た。育児放棄気味でギャンブル好きな母が、こうも「親らしい行為」をするなんて。
 ―わあありがとう!
 友だちがわいわいとテーブルに群がる。当然ユウも母の粋なはからいに喜々とした。
 ―ママ、わたし、こんなの夢みたい。嬉しい!
 ―そうだね。夢みたいだね。
 母親はそれしか語らなかった。
 ―ねえ、今日は何かいいことがあったの?誕生日?パパが会社で昇進したの?それとも学芸会の打ち上げ?
 すると子供らはにかにかとして告げた。
 パジャマパーティー!
 そんなこと、したことがないはずなのに。
 友達がたくさん家に遊びに来ている。皆のっぺらぼうで識別できない。ユウは違和感を憶えている。嬉しいはずのパーティーが何故か底知れなく可哀想で哀れだ。
 一人ポツンと部屋に立ち尽くす。どんなに周りが騒がしいと、少女の周囲は静寂に満ちていた。
 残念ながらこれは夢だ。現実では絶対手に入らない理想形なのだ。少女は真実に気づき絶望した。
 けれど目を覚ませばつまらなく望みもしない日常生活が始まるのだから、仮初めの一時に甘んじても罰はあたらないはずだ。
 悲鳴が聞こえた気がする。ホームパーティーをしていたユウにとってはどうでもいいことだ。友達がホラー映画でも鑑賞しているに違いない。悪い夢を彷彿させる雑音に不安になる。あたしなにかわすれてる。
「塔婆さん!塔婆さん?!」
 寝入りばなにノックされ飛び起きる。明るい景色は消え失せ雷雨と薄ら寒い隙間風がある。うつらうつらとしていた馬場が寝ぼけ眼でドアを開けた。
 えらく取り乱したユリが「の、のみやまさんがっ」とえづいている。平生さを失った彼女の様子に嫌な予感がした。
「どうされたの?」
「急病人がっ!い、いえ急死したんです、野見山さんが!」涙目で訴えてくるからにして、冗談ではないだろう。
「病院には?!」
「い、いえ」 
「近場の人には?」
「そ、それがっ―」
「普通だったら私なんかよりも救急車を呼ぶはずでしょ?!」
「そうしたいのはやまやまなのよ、で、でも!」
 友里恵が落ち着きなくあたりを見回している。確かにこの天候で近所へむかうのには無理がある。しかし、寄りにもよって―

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